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婦人科疾患

避妊について

コンドームなどの一時的な避妊方法を除いては、現在最も一般的な避妊方法は経口避妊薬(OC)(いわゆるピル)と、避妊リング(IUD)です。

コンドームのように感染を予防する効果はありませんが、失敗が少なく月経周期のどの時期においても、高い避妊効果を得られることが特徴です。

もちろん避妊効果は完全ではありませんが、適切な使用方法を守れば100%に近い効果を得ることができます。

経口避妊薬(ピル)について

経口避妊薬(ピル)は日本で発売された当初、あまり使用される方はいませんでした。しかし、欧米のように避妊を目的として薬(ホルモン剤)を内服することに徐々に抵抗がなくなってきており、以前より多くの方が内服されるようになりました。

もちろん薬ですので、全く副作用がないわけではありませんが、適切な使用法・定期的な検査を受けていれば危険な薬ではありません。

副作用が起こりやすい方はある程度、問診や診察で予想ができます。

そのような方はピルを内服しないほうがよいでしょう。

経口避妊薬(ピル)について

最近はインターネットで海外の安いピルを個人輸入して買われている方もおられるようですが、日本で発売されていないものは他の薬と同様に薬の成分が違っているものや、違法なものもある可能性があり、重篤な副作用が起こった時には、日本で発売されているものと違って医薬品副作用の患者様の救済制度が適応されません。

ぜひ産婦人科で診察を受け、問題がないことを確認した上で正しい使用をお願いいたします。

定期的な検査を受けていればピルを内服することで、望まない妊娠を予防することもできますし、予想外の妊娠による精神的・肉体的なダメージを回避することができます。

また若い方(20~30代)で今後子供を希望せず月経痛(月経困難症)に悩んでおられる方はピル(経口避妊薬:OC)と同様な避妊効果も有する月経困難症治療薬(LEP)(治療薬のため保険適応あり)を用いることも可能です。

さらにもっと高齢の方(30~40代)で避妊に加えて、月経困難症や過多月経(月経量が多く貧血となっておられる方)はホルモン剤が含まれた子宮内ホルモン放出システム(LNG-IUS)と呼ばれるリングもあり5年間効果は有効です。

LEPやLNG-IUSは治療薬なので保険が使える利点と、両者とも月経量の減少・月経痛の軽快の症状の利点があり子宮内膜症類似疾患を悪化させないという予防効果もあります。

以下に当てはまる方は、必ず産婦人科を受診の上、相談されることをおすすめします。

  • 血栓症の既往がある方
  • 高血圧の方
  • 肥満やコレステロールが高い方
  • 喫煙されておれる方

緊急避妊法

性交渉の際に避妊が実行されなかった場合や、避妊に失敗した可能性がある際には、望まない妊娠の危険性を減らすために緊急避妊法(性交後72時間以内)という方法があります。

現在、日本で正式に発売されている薬は2種類(ジェネリックを含めて)で、性交後に1錠内服することで望まない妊娠の予防が可能です。

もちろんホルモン剤なので、産婦人科で診察を受け、内服可能かどうかを判断した上での処方となります。